5月29日 共謀罪の参院での審議開始に抗議する声明を発表しました

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共謀罪の参院での審議開始に抗議する声明

5月23日の衆院本会議での強行採決に続き、本日29日「共謀罪」法案の参議院での審議が開始されました。
私たち市民ネットワーク千葉県は、3月21日の同法案閣議決定を受けて、共謀罪新設に反対する声明を発表しています。そして、衆議院法務委員会での質疑を経て、私たちの本法案への懸念と反対の意志はますます強まっています。
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「国連国際組織犯罪防止条約」はテロとは全く関係ありません。それなのに「テロ対策」「オリンピックが開催できない」「条約締結に不可欠」と詭弁を弄し、条約締結に必ずしも必要ではない「共謀罪」を強引に新設しようとしています。
しかも、「対象犯罪を277に絞った」と強調しながら、テロとも組織犯罪とも関係のない犯罪を残す一方、政治家や大企業が関与しやすい犯罪を意図的に排除しています。さらに、「組織的犯罪集団」に限定したのだから「一般の市民」は対象にならない、と説明しつつ、「何らかの嫌疑がある段階で一般の人ではないと考える」と森山法務副大臣が国会で答弁するなど、誰もが嫌疑すなわち捜査と処罰の対象となることは明らかです。その「嫌疑」を決めるのは捜査機関であることも国会で明言されていることです。
衆院での採決直前には、ジョセフ・ケナタッチ国連プライバシー権特別報告者が、共謀罪法案に強い懸念を表明する書簡を安倍首相に送っています。その真摯な内容を受け止めることもなく、同氏に一方的に抗議をした事実は、現政権の厚顔無恥な奢りを感じざるを得ません。
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私たちは、今回の「共謀罪」法案は、権力者と大企業に阿り、警察の権力を限りなく増大させ、徹底した監視社会をもたらすものと考えます。憲法で保障されている内心の自由、思想と表現の自由を制限し、健全な市民社会の基礎であるべき主権者の自由な言動を萎縮させるものに他なりません。
最も許しがたいのは、法案審議における安倍首相、金田法務大臣をはじめとした政府側答弁のデタラメぶりです。戦後72年、日本国憲法施行から70年、これほどまで劣化しきった政権はないと断言できます。「共謀罪」法案だけではなく、私たち主権者の民意も自治も人権も蹂躙する悪法の成立や悪政がまかり通っているのです。
そして、いよいよ「憲法9条改悪」が政治日程に上りました。今回の「共謀罪」法案の強行と5月3日の「2020年までに9条改憲」宣言は一体のものです。日本国憲法の原則をことごとく無効化しようとするこの「壊憲」策動に、私たち市民ネットワークは断固として抵抗していきます。
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2017年5月29日          市民ネットワーク千葉県 共同代表 入江晶子 五十嵐智美 まきけいこ