市民ネットワーク千葉県は、民進党千葉選挙区選出の参議院議員小西洋之氏に対し、防衛省統合幕僚監部に勤務する現役自衛官(3等空佐)が暴言を浴びせた事件について抗議を表明します。

「小西洋之参議院議員への現職幹部自衛官からの暴言・恫喝に対する抗議声明」

内閣総理大臣 安倍晋三殿
防衛大臣 小野寺五典殿
統合幕僚長 河野克俊殿

4月16日夜、民進党千葉選挙区選出の参議院議員小西洋之氏に対し、防衛省統合幕僚監部に勤務する現役自衛官(3等空佐)が暴言を浴びせた事件について、私たち市民ネットワーク千葉県は強く遺憾の意と抗議を表明するものです。

小西議員の証言によると「お前は国民の敵だ」と罵られたとされ、防衛省が4月24日に公表した本件調査の「中間報告」においても、同幹部自衛官は自らが自衛官であり、所属と階級まで告げ、相手が小西議員であることを確認した上で、「国のために働け」「ばかなのか」などと発言したとのことです。この行為は、自衛隊法第61条に規定され、自衛官の「服務宣誓」にもある「政治的活動の制限」に明らかに抵触し、また同法第58条にある「隊員は、常に品位を重んじ、いやしくも隊員としての信用を傷つけ、又は自衛隊の威信を損するような行為をしてはならない」に違反していることは明白です。政府による国民意識調査によると、国民の90%を超える高い支持と信頼が寄せられているとされる自衛隊と自衛官に対する幹部自衛官自身による侮辱に他なりません。

しかしながら、小野寺防衛相も河野統幕長も「謝罪」を口にしながら、今回の事件が「法令違反」であるという認識は示さず、「不適切な発言」だとしているだけです。小野寺防衛相に至っては「若い隊員で様々な思いもあり、国民のひとりであるので当然思うことはある」などと発言し、現行憲法下での自衛隊・自衛官の置かれた立場とそのための法令の内容も理解しているとは思われません。
何よりも問題なのは、こうした幹部自衛官による非常識な暴言が、現政権に対抗している野党議員に自然となされたことの背景にある、防衛省・自衛隊内部の「文民統制」の緩みと現政権への追従傾向です。軍事組織である以上、最高度の規律と指揮命令の徹底が必要であることは論を待ちません。にもかかわらず、今も続く「日報問題」に顕著なように、内部統制は明らかに劣化しています。今回の事件を起こした3等空佐が「日報問題」に関わる「統合幕僚監部」所属であることは象徴的です。また第二次安倍政権後、防衛省・自衛隊のあり方が戦力を行使する軍隊へと大きく変化させられています。そのために、防衛省内部の文民統制のあり方のバランスが制服組優先へと変わっています。

問題の根幹は、日本国憲法の平和主義の理念を貶め、米追随の軍拡・軍事大国化を強引に進めている現政権の防衛政策にあると考えます。私ども市民ネットワーク千葉県は、小西洋之議員を推薦し選挙戦の一翼を担った政治団体として、主権者によって正当に選ばれた国会議員への、自衛官による不当な罵倒と恫喝に強く抗議し、徹底的な原因究明と、防衛省・自衛隊内部の体制改善を求めます。そして、憲法の平和主義を遵守し、軍事力増強のみに依存する現在の防衛政策の抜本的見直しを現政権に対し訴えるものです。

2018年5月3日
市民ネットワーク千葉県 共同代表 入江晶子・松井佳代子・桑田尚子

小西洋之参議院議員への現職幹部自衛官からの暴言・恫喝に対する抗議声明